西三河南部地域(碧南市・西尾市・高浜市)は、淡水及び汽水性のシギ・チドリ類が飛来する干潟をはじめ、矢作川・矢作古川、里地・里山から臨海緑地にいたるまで、 多様な自然環境が身近に感じられる地域となっている。
この大切な環境を守って行くために「西三河南部生態系ネットワーク協議会」が本年の2月に設立された。「きらきら光る 碧い海~西三河沿岸が育む生きものたちのつながり~」をスローガンに、未来にわたって生物多様性を確保していくことを目的に取り組みを展開していく。協議会は、行政(碧南市・西尾市・高浜市・愛知県)、保全活動団体、企業、学校などの団体で構成されている。
具体的な取り組みは「干潟の保全と認知度向上」、「未利用地や企業敷地を活用した砂れき地や水辺の創出と保全」、「里山の生きものの保全」「水田が育む生態系の復元」、「希少な生きものの保護と保全」、「矢作川や矢作古川流域の自然のネットワーク化」、「まちなかでの水辺づくりなどの自然づくり」など。生態系ネットワークの形成に向けて様々な視点からの取り組みを行っていく。
5月には、「生きもの調査と外来種駆除活動」を「西尾いきものふれあいの里」周辺で実施した。地元の室場小学校の児童らと須美川や小草池で生きものを捕り、どんな生きものがいるのかを観察した。採取した生きものを通して外来種、在来種について学んだ。また、9月には「ビオトープ学習会」を開催する。学習会では「生物多様性」と「ビオトープ」について、講義と現地見学会を通じて実践的に学ぶ。12月には設立記念フォーラムを開催する予定で、基調講演や地域の保全活動団体による取組発表が計画されている。
※この記事は2016年10月01日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。