岡崎市消防本部に全国で唯一配備されている全地形対応車(レッドサラマンダー)が災害現場活動対応車両として全国から注目を浴びている。この車両は、総務省消防庁から消防組織法第50条に基づき岡崎市に配備されたもの。
連結式のゴム製クローラ方式車両で、あらゆる災害現場への人員・物資の搬送や救助救援活動において、荒地・不整地、段差、溝、土砂上、がれきなどの一般車両では走行不能と思われる災害現場や、水溜りなどの障害に対しても特別な装備品などを装着することなく水深1.2メートルまで走行できる。最大登坂能力は50%、2メートルまでの溝を乗り越えることができ、マイナス35度まで使用可能。特に、雨風が強くてヘリコプターが飛べない時など、孤立集落へ救助に向かう際に威力を発揮する。前部シャシには消防隊員が4人、後部ユニットには6人(救助される人もしくは救援物資)、前後で10人乗車することができる。公道を自走(最高速度50km)することもできるが、出動は専用の搬送車に積載される。
南海トラフによる東海地震がいつ起きても不思議ではないといわれているが、西三河で万一の災害が発生した場合、出動要請があればすぐに駆けつけることができる。「国民の生命、身体及び財産を災害から守ることが私たちの使命です。必ず助けるぞ!という気持ちで活動しています。ひとりでも多くの人を救うことができれば嬉しいし、全地形対応車が岡崎に配備されていることで皆さんが安心していただければ」と宮碕消防司令補。「全地形対応車をぜひ見たい!という方はいつでもどうぞ!」と、少しでも親しんでいただきたいと笑顔で語る。見学したい方は岡崎市消防本部に連絡してみるといいだろう。
また、岡崎市消防本部には日本一高いはしご車(54メートル)も配備されている。この車両は全国で3台のみで他に金沢市と徳島市に配備されている。
※この記事は2017年10月01日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。