ごみ拾い活動はプロジェクト発足当初から継続されている。


近隣の小中学校生による油ヶ淵での植物観測会。

刈り取られたヨシはシュレッダーで粉砕され、堆肥にして緑化に活用される。

 自分たちの町をもっと住みやすくしたい。油ヶ淵を奇麗な状態で次代の子どもたちへ残したい。そんな趣旨で「環境会議」が活動を続けている。
 始まりは平成14年、ワークショップを兼ねた勉強会が定期的に開催され、約1年半かけて平成16年に環境基本計画ができあがった。市民・事業者・行政が三位一体となって進められているこのプロジェクトは、志のある市民が中心となっている。
 「環境保全のために私たちに何ができるんだろう。できることは限られるかも知れないが、少しでも手を貸したい。このようなことを話し合いながらプランを検討してきました」と語るのは、環境会議会長の竹原さん。
 まずは、平成17年から油ヶ淵の5地点で月に1回、水質検査が始まった。生活排水の影響を受けて、油ヶ淵の水質は、予想していた通り良くなかった。碧南市民や近隣の小中学校、さらには安城市、高浜市などの小中学校へも声を掛けて、環境活動を兼ねたごみ拾いでは、ヘドロの中からごみをすくうなど、手作業なのでなかなか思うようにはいかなかったという。しかしその活動は地道に継続され、水質は少しずつ改善されていった。また、油ヶ淵での植物観測会も子どもたちが参加して定期的に開催されている。このような活動は、人まかせではなく自分たちの町は自分たちの手で守っていこうという意識の変革をもたらしている。
 そして今年の5月、新たな取り組みが始まった。油ヶ淵にはヨシが多く、枯れたものを放置しておくと水質に悪影響が出てくるという。そこで、これまでは焼却されていたヨシを粉砕・加工して堆肥に変え、その堆肥を市内各所の緑化に活用しようと計画を進めている。
 市民1人ひとりのチカラは小さいけれど、皆さんが協力し、あきらめずに取り組み続けることが大切。継続していくためには賛同する仲間が必要となる。環境会議では「是非一度、参加してください!」と呼びかけている。7月17日には、環境カウンセラー広川雄三氏による「ヨシは水辺の恵み」講演会が、碧南市役所談話室で開催される。(午後7時~8時30分)


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