身の締った伊良湖の魚。
店内に入ると「おとうさん、おかあさん産んでくれてありがとう」「あなたに感謝、出会いに感謝、笑顔に感謝」と愛情に溢れた額が飾ってある。スタッフの明るい声も飛び交う。テレビなどでも紹介されている。
味の集会場と銘打って「冠婚葬祭は人生の区切り。親御さんもゆっくりして、ご家族に絆を深めてもらいたいから」と、お年寄りから子供まで、障がいのある方も気軽に食事が楽しめるよう、座敷にイス席、掘り炬燵も。至るところをバリアフリーにして、子供の遊び場も設けている。
創業して44年。店主、西田耕一さんが生れた昭和42年に、両親はスーパーの中に魚屋「魚信」を開く。19年後、現地に一〇〇人収容できる料理屋を開店、繁盛した。西田さんは「外の釜で飯を食う」修業に。大手飲食店で、お客から笑顔で「ごちそうさま」を言われた時、両親が寝る間も惜しんで一生懸命働いていたのを納得した。バブル崩壊の頃に店に戻り、深夜、料亭の板長に料理を教えてもらったこともあった。
「ウソはつくな」の父の教えを守り、母を店の看板に、妻は手づくりデザート担当と、家族とスタッフが一丸となって店を盛り上げる。
水は電解飽和水素水、味噌は無添加、野菜の8割は有機野菜など地産地消はもちろんのこと、メインの魚は荒波が行き交う伊良湖水道で育った魚を仕入れる。山徳水産の赤川英雄社長が伊良湖市場から買い付け、一晩泳がせ砂を吐かせる。翌朝、岡崎魚市場で、その魚を西田さんが選ぶ。身の引き締まった新鮮で美味しい伊良湖魚がいつでも賞味できるという仕組みだ。
ランチ(土・日休)は1050円から。魚信定食(1420円)、サバ味噌の12時間煮込定食(1200円)、旬のカマ焼定食(1260円)など、他では味わえない。150席。
※この記事は2011年04月10日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。