新鮮なネタが第一
「仕入れを大切に、新鮮なネタを第一に」巨海寿しが最もこだわっているのは食材。毎朝の仕入れは二代目が、地元の一色・大浜などで水揚げされた地ものを中心に仕入れている。野菜も農家さんから直接仕入れるなど、食材はできる限り地産地消を心掛けている。素材の旨味を引き出す調理へのこだわりも強い。
地元で38年間愛され続けている巨海寿しの二代目は、名古屋の名店で修行の後入店。初代が築いてきた巨海寿しの味に自分の感性をプラスした新メニューの開発にも意欲的だ。今回紹介するのは、二代目イチオシの「特上おまかせにぎり」2,500円(税別)。「その日の旬で、自信を持ってお出しできるものをにぎります。今日は、穴子とイカがいいですよ」。脂がのって鮮度がいい三河湾の穴子は、身が厚くて口に入れるとフワッととろけるような柔らかさだった。美しく調理されたケンサキイカは、程よいコリコリ感があって旨味がある。出汁をたっぷり使ったジューシーな出汁巻き玉子も巨海寿しならでは。この日のおまかせにぎりのネタは、まぐろ、イカ、いわし、ノドグロ、白身(マダカ)、穴子、玉子、いくら、うにだった。
お得に美味しい寿司を食べたいならば「にぎり寿しランチ」800円(税別)をお勧めしたい。10年近く変わっていない人気ランチで、通常1,000円(税別)の寿司をランチタイムのみお得に提供している。また、寺津ハゼの唐揚げ700円(税別)などの小料理も人気がある。地元寺津で釣り上げたハゼが店内の生簀で泳いでおり、注文が入ると生きたものを調理してくれる。取材時は小ぶりだったハゼも10~11月頃には大きなサイズとなり、活ハゼの刺身としても提供できるという。
「地方の個人店ならではのことをやりたい。今日より明日、明日よりも明後日、美味しいものをお客様に提供したいという気持ちで毎日調理しています」と二代目。気さくで声の大きな初代大将、陽気な女将さんと一緒に、温かい雰囲気の中、巨海寿しの歴史は紡がれていく。
※この記事は2018年10月01日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。