みりんの可能性を限りなく表現する料理
安永元年(1772)創業、現存する日本最古の「本みりん」専業メーカー九重味淋が、平成30年7月にカフェレストランをオープンした。築200年を超える創業家の邸宅を改修した「K庵」のコンセプトは「みりんの可能性を限りなく表現する料理」。本みりんと碧南をはじめとした愛知県産の農産物を積極的に使用した和食、イタリアン、スイーツを提供している。
今回紹介するメニューは、九重味淋の代表作品である本みりん「九重櫻」を使ってじっくりと煮込んだ究極の「みりん角煮御膳」1,620円(税込)。砂糖の甘さではなく、みりんの自然の甘さが感じられ、とろける食感と今まで食べたことのない旨みを感じられる。上品な器は、地元の三河粘土を使った陶芸家の作品を使用している。
基本的に、すべての料理に本みりんが使われている。たとえば、季節の温野菜にかけられているサラダのドレッシング(にんじん味)や付け合わせのしいたけこんぶ。驚いたのは、ご飯にも本みりんが使われていたこと。お米を炊く時に少量の本みりんを混ぜると、お米に照りが出てほんのり甘みを感じる上品なご飯を炊き上げることができる。K庵で使用されているこれらのものは、隣接する直営物販店「石川八郎治商店」で購入することができる。
その他、地元碧南の老舗製粉会社で製粉された小麦粉を使ったシェフ手作りの生パスタのイタリアン料理、みりんの自然な甘さを楽しむチーズケーキやプリン、かき氷などのスイーツを提供している。これらの料理にも本みりんが使われている。
※この記事は2019年01月01日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。