十穀麦ご飯と自然薯の風味
食処恵乃喜は、自然薯料理が評判の店である。豊田、岡崎はもとより、名古屋方面からも、ここの麦とろ膳を楽しみに訪れる人が多い。自然薯は日本で生まれ、食されてきた芋。腸が長いといわれる日本人の腸をきれいにしてくれる。
「私自身も胃腸をこわしたのですが、自然薯を食べて治しました」と、店主の入江美保子さん。自然薯への関心、知識を深め、ついに平成10年、今の店を開店させてしまった。
当初は、「麦とろ」だけだったが、今では麦とろ膳(1260円)はじめ、松花堂弁当風麦とろ御膳(2100円)、牛タン麦とろ膳(1995円)、うなとろ御膳(ひつまぶし、2625円)など、メニューも豊富に。加えて、自然薯で作った豆腐の陶板焼き、同じく磯辺揚げにも人気がある。
自然薯の旬は12月~4月。あとは九州の貯蔵庫で保存管理してもらう。1年中自然薯のある店は珍しい。鮮度が命だけに注文を受けてから自然薯をする。ヨード卵の卵黄を入れ、卵白はあわ雪にしてデザートに。秘伝の出しとともに山椒のすりこ木で、30分かけてすり上げる。
ご飯は、十穀麦ご飯。大麦、もちきび、発芽玄米(国産)、はと麦、もちあわ、白ごま、黒米、赤米、うるち米、アマランサスをブレンド。大麦は食べやすくと、米のサイズに合わせ、わざわざ半分に割ってある。麦ご飯の香ばしさと自然薯の風味がとけ合った味は、想像にお任せしたい。味と栄養、食べやすさと、細やかな気配りがうれしい。
掘りごたつ式18席、座敷24席。予約すれば時間に合わせ、調理してくれる。
※この記事は2013年10月10日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。