ふんわりとした食感
一色町では明治37年頃から本格的なうなぎの養殖が始められた。今では一色のうなぎは、国内生産量の4分の1を占め、市町村単位では全国一を誇っている。しらすと呼ばれる稚魚からの一貫した育成で、矢作川の清流水を養鰻池に引き込み、天然に近い環境で育てている。良質の脂がのり、皮も柔かく、その食味は高く評価され、平成19年には特許庁から地域ブランドとして認証されている。
「一色さかな広場」には一色うなぎ漁業協同組合直営の一色さかなセンター店がある。豊田、名古屋、知多半島など遠くからのグループや家族連れで土・日曜は行列ができるほど賑わう。蒲焼き、白焼きの焼き立てを持ち帰る人、うなぎ丼を食べる間に、持ち帰りの蒲焼きを求めるお客など、20席のテーブル席は次々と入れ替わる。
同広場のオープン当初は、加工したうなぎの冷凍ものの販売だけだったが、3年程して焼き立てのテイクアウトも。そして、平成10年からテーブル席を設け、「うなぎ丼」や「まぶし丼」を提供するようになった。
9時のオープンと同時にうなぎを開き、白焼きをする。「白焼きで味の8割が決まる」と店長の岡田一美さん。20年近くうなぎを焼いた職人の勘と技が冴える。「白焼きをもう一度焼き、塩かワサビで食べるのも旨いよ」と教えてくれた。
「うなぎ丼」(1550円)「まぶし丼」(1400円)とも、独特の香ばしさとふんわりした食感で、皮も柔らかい。ご飯の美味しさも相まって、まさに幸せなひとときが味わえる。持ち帰りの「蒲焼きたて」(1尾1450円)、「白焼きたて」(1尾1400円)も人気がある。(料金は6月現在のもの)
※この記事は2011年07月10日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。