中馬街道で山里の幸を味わう
塩の道として知られる足助の中馬街道一帯は、重要伝統的建造物郡保存地区となっている。街道沿いには雰囲気のある店が軒を連ねていて、伝統的建造物を楽しみながらのんびりと散歩している観光客も多い。老舗の和食処「井筒亀」は、こんな街道沿いにある。
井筒亀の始まりは、初代中澤亀膳が明治20年にこの地で開業した。そして現代表である四代目鋭郎によって平成元年に料理店を新しくし、現在の三階建てとなった。1階フロアは、香嵐渓を連想させる赤い橋と池が目を引く。錦鯉が優雅に泳ぎ、ちょろちょろと水の音が心地いい。座敷とテーブル、両方の席を用意している。
今回ご紹介するのは「井筒亀膳」。うなぎは三河一色産で、刺身醤油を使用した独特のタレが特長。まろやかなコクがうなぎとよく合う。皮をパリっと焼き上げて中はとてもジューシー。お造りと季節ものが香る前菜三種盛り、小鉢。そしてフルーツが付いてくる。素材の味がよくわかる上品な味付けだから旬の香りが楽しめる。井筒亀膳は年間を通して提供しているが、前菜や小鉢が季節ものになる。
うなぎと鮎料理の老舗店として知られる井筒亀だが、旬の味にこだわるためそれぞれの季節で限定メニューが多いのも井筒亀の特長。春は山菜や川魚(イワナ、アマゴ)、夏は天然アユにこだわっていて遠方からの来訪も多いという。秋は松茸などのキノコ料理で、猪料理が始まる。冬は猪料理が中心になる。
2階は30名程の中広間と雰囲気のある個室が4室。3階は80名程の大広間と会議室がある。
※この記事は2016年04月10日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。