もっちり喉ごし独特の麺
田んぼの中に麺処田吉がある。店主石原吉夫氏の「吉」と、のどかな田園地域であることが店名の由来。英語教師だった吉夫氏は中学校校長を定年退職するにあたり「退職後、やることがなくて曜日も忘れてしまう、そんなことのない人生にしたい!元気のあるうちは働きたい!」そんな思いで店を立ち上げるために繁盛店で修行をした。麺打ちのため腰を痛め、腱鞘炎にもなった。そして63歳の時、平成19年に麺処田吉を開店し、新しい生き方、第二の人生を歩んでいる。テレビ朝日のドキュメンタリー番組「人生の楽園」にも登場している。
一番人気はそば、うどん・きしめん、どれも好評だが、今回紹介するのは人気上昇中のメニュー「天婦羅ころきしめん」。少し細めの麺は、もっちりとしていてコシがあり、なめらかで喉ごしがいい。独特の麺を求めて遠方からの来店客も多いという。「この麺はここでしか食べられない」と通うファンもいる。取材日は待ち客が店外まであふれていた。きしめんは限定20食、麺は吉夫氏の手作り。
「お客様は神様、従業員は宝」と熱く語る吉夫氏。天井が高く明るくて広々とした店内は活気にあふれている。スタッフの笑顔が気持ち良い。お客様が満足することが最大の喜びという。すべての麺メニューは一般の約3割増というのも嬉しい。喉ごしが良いのでペロリと食べられる。
「あと5年、77歳まで頑張りたい」という吉夫氏は、将来叶えたい5つの夢がある。九州から桜前線と共に城巡りをしながら根室までの旅。紅葉前線と共に大雪山から九州へ。全国の祭り巡り。全国の花火巡り。そして四国八十八箇所巡り。目を輝かせ、麺を打ちながら語ってくれた。
※この記事は2016年07月10日時点の情報を元にしています。現在とは内容が異なる場合がございます。